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台湾のP2P融資に新展開 業界団体が発足、金融監督機関が支援へ

  • 執筆者の写真: 宣子 中島
    宣子 中島
  • 5月20日
  • 読了時間: 3分

inFlux 普匯金融科技

#inFlux #フィンテック #スタートアップ企業投資


2年にわたる議論を経て、台湾におけるインターネット経由のP2P(個人間)融資サービスが、実現に向けた大きな節目を迎えました。複数の台湾のP2Pプラットフォーム企業が発起人となった「P2P網路借貸平台公会」(以下、P2P協会)が、2025年4月25日に正式に設立されました。これにより業界は、自分たちでルールを整え法律との調整を図るという新しい段階へと進むことになります。


台湾で運営されているP2P貸し出しサービスのプラットフォームである「鄉民貸」の執行長・黄智康氏が初代会長に就任し、政府とこの業界をつなぐ役割を果たしながら業界全体のルール作りや事業環境の整備に取り組む姿勢を示しました。


今回の協会設立により、業界内で以前から指摘されていた二重組織化をめぐる混乱が収束しました。この問題は、事業モデルや法的な見解の違いから生じ、かつては二つのグループが別々に協会を設立しようとする混乱が生じましたが、最終的には政府機関である內政部の調整を経て、1つの協会としての設立が確定しました。


政府機関の金融監督管理委員会 銀行局は、今後、2023年に発表された「ネット貸し出しプラットフォーム事業に関するガイドライン」をもとに、P2P協会が定める具体的な自律規範作りを支援する方針です。これには、リスク管理の方法、消費者保護の措置、運営ガイドラインなどが含まれます。現在いくつかの行政手続きが残っているものの、金融監督機関は、P2P事業者が自律的な協会を通じて業界のガバナンスを強化し、過度な規制が金融技術の革新を妨げないよう支援する方針を示しています。


今回新たに公会に加入した事業者は、「鄉民貸」、「日昇金」、「普匯金融科技」、「信任豬」、「瑞保(P2P金融プラットフォーム「信用市集」を運営)」、「台灣聯合金融科技(P2P金融サービス「必可」を展開)」、「穩穩信用」、「夢想銀號」、および「潮間帶網路科技」の9社で、現在国内のP2Pプラットフォームを代表する主要メンバーが揃っています。


また、初代の重要メンバーには次の方々が選ばれました。

・副理事長(1名):陳訓弘氏(穩穩信用 董事長)

・理事(7名):楊瑞芬氏(信用市集 執行長)、張中豪氏(信用市集 技術長)、林滄億氏(必可 執行長)、邱吉爾氏(展業 處長)、劉正仁氏(夢想銀號 執行長)、吳淑燕氏(穩穩信用 營運長)、黃智祥氏(鄉民貸 副總)

・監事(3名):林育用氏(必可)、吳宗義氏(信用市集)、戴廷逸氏(鄉民貸)


黄智康氏は、2019年からP2P業界の自律的な制度を提案しており、2023年には業者と共同で自律連盟を設立しようとしました。彼は、合法的に運営しているプラットフォームが長年にわたり違法なP2Pプラットフォームの破綻などによって風評被害を受けており、そのため業界のイメージや事業の発展に大きな影響を与え、また銀行との協力の可能性にも間接的に影響を及ぼしていると指摘しました。協会の設立により業界のルールがより明確になり、金融技術環境の透明性と信頼の基盤が強化されることが期待されます。

 
 
 

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