台湾証券取引所がSparkLabs Taiwanと連携し、ドローン・宇宙技術・サイバーセキュリティに注力

SparkLabs Taiwan

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證交所（以下、台湾証券取引所）と国際ベンチャーアクセラレーターの「SparkLabs Taiwan」は、2025年6月26日、「Edge AIの最前線応用：ドローン・宇宙技術・サイバーセキュリティにおける革新的実践」と題する交流イベントを台北にて共同開催いたしました。本イベントには約100名の産業代表、新興企業、投資家が集まり、端末や現場でリアルタイムにデータ処理を行う技術であるEdge AIが注力する3つの戦略領域について、実用化や資本市場の機会をテーマに意見を交わしました。この交流を通じて、台湾のイノベーション技術の発展と国際連携の促進に寄与しました。

五大信頼産業の始動、証券取引所は3大戦略分野の革新企業を支援

台湾証券取引所の董事長、林修銘氏は、行政院が2024年に承認した「五大信頼産業推進計画」について言及し、台湾が世界の民主主義技術サプライチェーンにおいて信頼されるパートナーとなることを目指していると述べました。半導体分野に加え、証券取引所は今後、ドローン、宇宙技術、サイバーセキュリティの革新企業の資本市場進出を推進し、商業化および国際展開の加速を図る方針です。

さらに林氏は、2021年に設立された「台湾イノベーションボード（Taiwan Innovation Board）」について、高成長スタートアップ向けの特別市場で、これまでに20社以上の新興企業が上場を果たしていると説明しました。加えて、同ボードは従来の上場基準ではハードルが高い企業にもチャンスを提供しており、資本市場のてこ（レバレッジ）効果を最大限に活かすことで、台湾の産業構造の高度化（アップグレード）を後押しする重要な基盤になると強調しました。

SparkLabs Taiwan：深層技術への投資とグローバル展開の推進

SparkLabs Taiwanの共同創業者で経営にも携わる邱彥錡氏は、ドローン分野の新興企業「威凜科技有限公司」や、ポスト量子サイバーセキュリティ分野の「振生半導體股份有限公司」を、世界的な成長が期待される台湾発の代表的企業として紹介し、台湾の先端技術分野における強固な基盤を示しました。

邱氏は、「台湾証券取引所との連携により、高い技術力を持つスタートアップが研究開発から事業化へと進み、台湾のサプライチェーンや資本市場の強みを活かして、イノベーションボードが台湾のスタートアップの海外展開における重要な足がかりになることを目指しています」と述べました。

現場での交流が活発に：グローバル事例から台湾の実践まで

イベントでは、半導体・通信技術大手企業「Qualcomm Incorporated（クアルコム）」のアジア太平洋営業ディレクターの戴郁文氏が開会講演を担当し、技術開発から市場投入に至るグローバルなスタートアップの実践経験を共有しました。サイバーセキュリティ分野からは、「奧義智慧科技有限公司」のCEO吳明蔚氏がAIを活用したサイバーセキュリティ技術の戦略産業保護への貢献について講演を行いました。最後のパネルディスカッションでは、SparkLabs Taiwanおよび複数のスタートアップ代表が登壇し、Edge AIのクロス分野応用における投資可能性や協業モデルに焦点を当て、革新から資本市場への一連の流れを紹介しました。

イノベーションボード2.0の好調な成果、資本市場がスタートアップの成長を後押し

台湾証券取引所によれば、成長性の高い革新企業の上場を支援する特別市場区分である「イノベーションボード2.0」は、適格投資家の制限撤廃以降2025年5月末までの取引総額が2024年同期比で144％の大幅成長を遂げています。加えて、イノベーションボードの平均株価純資産倍率（P/Bレシオ）は市場全体を上回り、投資家が高成長企業に対し積極的に評価していることを示しています。

証券取引所は今後も市場メカニズムの最適化を進めるとともに、政策と連携して、AI、ロボティクス、ドローン、衛星通信などの新興産業をイノベーションボードに集積させていく方針です。台湾の資本市場を、革新企業の成長基盤としてさらに発展させていくことを目指しています。

引用元：證交所（台湾証券取引所）