10の企業成長支援機関と台湾政府が連携、100億台湾ドル規模のAI投資計画を発表
- 宣子 中島
- 5 日前
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Spark Labs Taiwan
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台湾のデジタル政策を担当する政府機関・数位発展部(以下、数発部)は、AIスタートアップへの支援強化を目的とした「加強投資AI新創実施方案(スタートアップ投資強化プラン)」を3月31日に正式始動しました。総額100億台湾ドルを投じる10年計画で、官民連携によって成長が見込まれる台湾のAI・デジタル系スタートアップ企業への民間資金の誘導を図ります。第一弾として、10の創業投資機関および事業成長支援機関のパートナーリストが公表され、政策スタート後の最初の協力機関となりました。
初回の提携投資家として選ばれたのは、台安生物科技、台灣智慧雲端服務、宇斻管理顧問、安發天使投資(AVA Angels)、能率亞洲資本、國聯創業投資管理顧問、創世投創、SparkLabs Taiwan、華陽創投、臺企銀管理顧問の10社です。これらの企業は、バイオテクノロジー、クラウドサービス、エンジェル投資、アクセラレーターなど、さまざまな分野でスタートアップへの投資や支援を行っており、出資を受けたスタートアップは、所定の条件を満たすことで数発部から追加投資を受けることができます。
数発部の部長・黃彥男氏は、「AI産業の成長には資金・人材・計算能力・データ・マーケティングという5つの主要リソースが必要で、特にスタートアップが資金調達に苦しむ段階では、政府が戦略的な方向づけを果たす必要がある」と語りました。今回のプランでは補助金は使わず、民間のスタートアップ向け投資機関と1対1のマッチングで共同投資を行い、専門機関が投資判断を主導し、政府は企業加速プログラムのような役割を担います。
この計画は10年間の枠組みで進められ、前半の7年間を投資期間、後半の3年間を保有株式の整理・売却期間としています。全体の審査および運営管理は、国家発展委員会(以下、国発会)が担います。制度設計にあたっては、「国発天使基金」の仕組みが参考とされています。ベンチャーキャピタルが出資を決めたスタートアップは、条件を満たせば数発部から追加投資を受けられる可能性があります。今後、5月と11月に第2弾、第3弾の提携投資機関が発表され、さらに投資規模の拡大も計画されています。
あわせて、数発部は初のAIスタートアップ向けマッチングイベントを5月28日に開催すると発表しました。イベントには投資関連企業、AIスタートアップチーム、業界関係者が参加し、将来性のある革新的な連携の機会を生み出す場となることが期待されています。

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