AIロボットは介護人材を代替できるのか？――ダンスから医療まで、広がる活躍の場

女媧機器人股份有限公司

#NUWA ROBOTICS #ロボットテクノロジー #スタートアップ企業投資

あなたは踊るロボットを見たことがありますか？技術の進歩によって、映画『アンドリューNDR114』に登場するロボット『アンドリュー』のようなシーンが現実になりつつあります。2025年は「人型ロボット元年」とも呼ばれ、世界的に有名な企業である「NVIDIA」の黄仁勲氏や「テスラ」のイーロン・マスク氏など、著名な技術リーダーが人型ロボットの普及を未来の不可避な流れとして指摘しています。テスラが公開した人型ロボット『Optimus（オプティマス）』のダンス映像は、ロボットが私たちの身近な生活で活躍する未来を、より現実味を持って感じさせるものでした。

高齢化と人手不足の課題が深刻化する中、人型ロボットは介護や医療分野の人材不足を解決する鍵と期待されています。日本の早稲田大学が開発した介護支援ロボット『AIREC』は、高齢者の体の向きを変えたり、ベッドから起き上がる動作のサポートや、床ずれを防ぐケアが可能で、2030年の市場投入を目指しています。価格は約200万台湾ドルですが、人件費の高騰を考慮すると3年ほどで投資回収が見込まれ、効率が安定している点も魅力です。

世界のサービスロボット市場は急速に拡大しており、2025年には約719億米ドル、2030年には1750億米ドルを超えると予測されています。国際ロボット連盟は「医療用ロボット」を重要なカテゴリーの一つに位置付け、その注目度の高さを示しています。

台湾では、スマート医療ロボットの導入が進んでおり、主に手術のサポート、院内での物の運搬、リハビリの手助け、介護の補助、高齢者の見守り支援を含む5つの分野で活用されています。

代表的なロボットには、アメリカの「Intuitive Surgical, Inc.」が開発した『ダ・ヴィンチ手術支援ロボット』、台湾で作られた、体に装着して動きをサポートするロボットの『福宝』、そして会話や見守り機能を備えた『女媧（Kebbi）』ロボットなどがあります。

しかし、医療機関でのロボット導入はまだ普及途中です。物流ロボット『AMR』は技術的には成熟していますが、病院の複雑な環境に対応するためには障害物回避や安全面での課題があります。また、医療スタッフとロボットがうまく連携できる体制を構築し、信頼関係を少しずつ築いていくためにも時間が必要です。

労働力不足が深刻化する中で、医療や介護分野におけるロボットの発展は避けられない流れとなっています。踊るロボットの『Optimus』から高齢者介護の『AIREC』まで、ロボットは少しずつ人々の生活の中心に入り込んでいます。ロボット技術の発展によって、労働の形態や人間の役割、そして技術のあり方が複雑に絡み合う新しい時代が始まろうとしています。

引用元：数位時代