【上証ロボティクス】フォックスコンのヒューマノイドロボット産業チェーンに新たなチャンス
- 千緩 島田
- 9月5日
- 読了時間: 2分
女媧機器人股份有限公司
上海証券は近日、『フォックスコン・ロボット産業チェーンに注目——ヒューマノイドロボット業界に関する見解レポート』を発表しました。レポートでは、フォックスコンが2006年に「深圳一号」ロボットを発表して以来、FOXBOTシリーズを中心に多角的な展開を進めており、世界的に産業用およびヒューマノイドロボットの量産を推進していると指摘しています。
フォックスコンの注目すべき展開
2007年:自動化事業部を設立し、A・Sシリーズの産業用ロボットを開発。塗装・搬送・組立などのプロセスに幅広く応用。
2015年:中国工場で5万台の産業用ロボットを導入。
2016年:6万人分の労働力をロボットに置き換える。
2020年以降:凌華科技(ADLINK)と協力し自律移動型ロボットを開発。また、アメリカ・ヒューストン工場でのヒューマノイドロボット導入を計画し、NVIDIA(エヌビディア)のAIサーバー量産を支援。
女媧創造(NUWA Robotics)のキープレーヤーとしての役割
NUWAはフォックスコン・グループのコアプラットフォーム企業(鴻海と工業富聯が合計22.71%出資)として、パーソナル、産業、ヒューマノイド各分野のロボットを開発。
ソフトバンク、アマゾン、ウォルマート、フォックスコンなど大手企業との協業実績あり。
2026年までに生産台数6,000台、売上1億米ドル達成を目標。
現在、ヒューマノイドロボットによる物体の把持、ケーブルの抜き差しや組立作業の訓練を実施中。また、2025年11月には二足歩行型および車輪移動型のプロトタイプを公開予定。
恩恵を受ける関連企業
美湖股份(Mihu Co.):NUWAに出資。年間5万セットの波動減速機、500万セットの精密ギアの生産能力を持ち、具現化知能のコア部品の軽量化応用を推進している。
祥鑫科技(Xiangxin Tech):NUWAの株式1.25%の譲受を予定。広東省科学院と共同で技術センターを設立し、巧みなロボットハンドやヒューマノイドロボット向けのフルチェーンソリューションを開発中。
動向とリスク
レポートは、2025年がヒューマノイドロボット商用化の鍵となる年であるとし、中国市場が世界の成長を牽引すると分析しています。一方で、研究開発や商用化の進展が期待を下回ることや、サプライチェーンにおける競争激化のリスクも指摘しています。



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