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中国のロボット競争も怖くない!女媧創造に独占インタビュー 台湾ロボット新創企業が0から100までの海外進出挑戦

  • 執筆者の写真: 千緩 島田
    千緩 島田
  • 10月21日
  • 読了時間: 4分

女媧機器人股份有限公司


教育市場からスタートし、国際舞台へ女媧創造は技術力と応用力で台湾ロボットの新ブランドを築く

少子高齢化による労働力不足は、「ロボットによる人手支援」がもはや未来の空想ではなく、社会の現実となっています。台湾政府は2026年から百億元規模の予算を投入し、国際競争力を持つサービス型ロボットの新興産業を推進し、地元ブランドの育成を目指しています。

しかし政策が始まる前から、台湾の新興企業である女媧創造(NUWA Robotics)はすでに国際舞台に立ち、「台湾から世界へ」と実力を示しています。


教育市場から介護応用へ 台湾ロボット新興企業の成長軌跡

2016年設立の女媧創造(NUWA Robotics)は教育用ロボットを起点に、創業から5年以内に年間売上1億台湾ドルを突破。2023年にはフォックスコン(鴻海)が主導するシリーズB資金調達を完了し、サービス・産業用ロボット市場へ正式に参入しました。

女媧創造は擬人化デザインで知られており、その製品は豊かな表情と柔軟な動きが特徴で、人と自然に対話することができます。また、モジュール化された構造により、配膳、巡回点検、案内など多様な場面での応用を支援しています。現在では製品が中国、アメリカ、日本、韓国を含む20カ国以上に輸出されており、台湾で数少ないグローバル市場に本格進出したロボットブランドとなっています。

COOの張智傑氏は次のように述べています:「創業当初、市場はロボットが何をできるのかすら分かっていませんでした。今では、ロボットがどんな課題を解決できるのかを考えるようになってきています。」彼は、チームが早い段階から「人とロボットのインタラクション」能力の設計に注力してきたことを強調し、ロボットがいわゆる「不気味の谷現象」を乗り越え、親しみやすいイメージで教育と介護分野への浸透に成功できたと語りました。


台湾を起点に、中国・米国・日本・欧米市場へ展開

張智傑氏は、女媧創造(NUWA Robotics)が設立当初から「国際ブランド」を目指してきたと語ります。台湾市場は規模が限られているため、研究開発投資やビジネス規模を支えるには世界市場が不可欠だからです。現在、同社は中国、米国、日本、台湾に拠点を持ち、欧米のブランドとも協業を進めています。

同氏は、日本市場は品質に対する要求が非常に高く、そこでの成功は製品の技術力と安定性の証明になると指摘しています。台湾は重要な研究開発と実証の拠点として、医療や介護機関との連携を通じて実際のフィードバックを得ることで、応用事例の深化を図っています。


中国の競争に打ち勝つ:自社開発技術とオープンプラットフォームで優位に立つ

中国の競争に対抗:自社開発技術とオープンプラットフォームで勝負 中国企業の価格競争について、張智傑氏は「中国の価格競争力は確かに驚異的だが、我々は技術と効率で勝負します。」と率直に語りました。女媧創造は自社開発のサーボモーター、SLAM(自己位置推定と地図作成技術)、AI音声認識などの重要技術を持ち、ソフトウェアでハードウェアの性能を最適化することでコストを削減し、国際的にも競争力のある価格を実現しています。

また、同社はRaaS(Robotics as a Service)プラットフォームを開発し、10種類以上のツールを統合。エンジニアでない利用者でもカスタマイズ設定が可能です。プラットフォームは多言語対応と外部API連携をネイティブでサポートし、国際パートナーが現地サービスと容易に統合できるようにし、導入のハードルを下げています。


AI × ロボット = 「ハイブリッド型スマートサービスの新世界」

生成型AIの発展について、張智傑氏は「AIとロボットの融合は必然の流れ」と考えています。多くの企業が生成型AIとの連携を謳っていますが、真の課題は「安全性」と「安定性」にあると指摘します。

女媧創造は研究開発を継続し、ロボットが利用者のニーズに正確かつ制御可能に応答できるよう努めています。また、エッジコンピューティング機能を持つ新製品も開発し、プライバシー保護とリアルタイム性を求める市場ニーズに応えています。

同氏は、今後は「ハイブリッド型ロボットの世界」が到来し、ヒューマノイド型、車輪型、卓上型など多様な形態が、それぞれ異なる任務を担う未来を予見しています。


0から1、そして100へ:規模拡大が次の戦い

新たな競争相手の参入について、張智傑氏は「来るだろうし、来ないかもしれない」と笑いながら語ります。彼は、スタートアップはグローバルな視点とスケーラブルな応用テーマを考える必要があり、それが地域市場や規制の壁を越える鍵になると助言しています。

女媧創造はすでに「0から1」までの起業フェーズを超え、次の焦点は「1から100」へのスケールアップだと指摘。現在、同社はリソースを投入し、深く導入してくれる現場パートナーを積極的に探しており、応用事例の拡大を進めています。

「市場規模が臨界点に達し、本格的な大量導入が実現した時こそ、我々の成功の瞬間です」と張智傑氏は締めくくりました。


引用元:TechOrange
引用元:TechOrange

 
 
 

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