小田原地下街の「街角案内所」でAIロボットの実証実験を導入
- 千緩 島田
- 10月21日
- 読了時間: 3分
女媧機器人股份有限公司
NUWAロボティクス「Kebbi Air-S」が多言語で案内、観光と交通サービスをサポート【東京発】NUWAロボティクスJAPAN株式会社(代表取締役社長:矢吹雅彦)は、小田原市役所の協力のもと、「小田原地下街 ハルネ小田原」の「街角案内所」において、AIコミュニケーションロボット「Kebbi Air-S(ケビー)」の実証実験を実施しています。この実験では、生成AIおよびAI検索技術を活用し、日本語・英語・中国語の三言語による案内サービスを提供。観光スポットの紹介、店舗の案内、交通情報などの内容をカバーし、多言語対応型ロボットが観光や小売サービスの現場でどれほど実用的か、その効果を検証します。
実験の目的:AIロボットで人手不足の解決へ挑戦
少子高齢化により観光・小売サービス業で人手不足が深刻化する中、今回の実証実験はAIロボットによる案内支援の実現可能性とその効果を検証することを目的としています。結果として、以下の効果が確認されました:
スタッフの負担軽減:自動化された案内により業務効率が向上。
接客品質の均一化:情報提供の標準化により、利用者の満足度が向上。
多言語対応の強化:外国人観光客への対応力が向上。
「Kebbi Air-S」の案内機能のハイライト
ロボットは自然な音声でさまざまな案内サービスを提供可能で、主な機能は以下のとおりです:
バス停案内:小田原駅東西出口の複雑な動線を解説し、乗車情報を提供。
時刻表・目的地情報:バスの時刻表や停留所のQRコードをリアルタイムで提供。
観光案内:周辺観光スポットの紹介とアクセス方法を案内。
店舗情報:ハルネ小田原内および周辺商業エリアの店舗情報を提供し、QRコードでGoogleマップのルートや食べログの評価にリンク。
乗り換えガイド:箱根・小田原方面へのバスや鉄道の乗り換え案内を提供。
AI対話機能:生成AIとRAG技術を組み合わせ、利用者のニーズに応じた自然なインタラクティブ応答が可能。
ロボットは人の動きを感知する機能を備えており、人が近づくと自動で挨拶を行い、1メートル以内に入ると言語選択画面を表示し、それに応じた案内を開始します。
実証結果:418回の利用記録から高い受け入れ度を確認
約1か月間の実験期間中、「街角案内所」前を通過した人数は4,669人、そのうち1,586人がロボットとインタラクションを行い、合計で418回の実使用記録が確認されました。人気の高かった案内サービスは以下の通りです:
AI対話案内:136回
バス停案内:105回
店舗案内:59回
行き先・時刻表の検索:56回
観光案内:48回
言語使用の割合は以下の通り:日本語87%、英語8%、中国語5%で、利用者の性別は男性が73%を占め、年齢層では25〜34歳が66%と最多でした。
今後の展望:案内所から公共空間全体へ広がるスマート案内
実験結果から、外国語の利用率が低かった主な要因は、ロボットの認知度不足とサービス案内の不足であることが判明しました。
NUWAロボティクスJAPANは今後、多言語での案内表示や現地での利用案内を強化し、訪日外国人の利用促進を図るとともに、インターフェースの改善により幅広い年齢層の利用を目指します。
将来的には、今回得られた成果を活かし、観光施設・商業空間・公共機関などへの展開を進め、日本全国の案内業務のスマート化を推進していく方針です。




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