観光赤字を逆手に!MyTaiwanTour、プレミアム旅行で台湾インバウンドを再起動
- 宣子 中島
- 5 日前
- 読了時間: 3分
飛亜旅行社股份有限公司(台湾)
#MyTaiwanTour #旅行スタートアップ企業 #スタートアップ企業投資
2024年、台湾は観光業の不振により、899万人もの観光客が訪れていないという厳しい状況に直面しました。しかし、インバウンド市場に10年間注力してきた飛亜旅行社(以下、MyTaiwanTour)は、個別対応の上質な旅行サービスを通じて、国際市場で頭角を現し、台湾を上質な旅行を求める旅行者にとっての魅力的な行き先として確立することに成功しました。同年には、企業のリーダーやテクノロジー業界の著名人、またはその家族など、多様なバックグラウンドを持つ2,349人以上の海外旅行者をお迎えしました。
MyTaiwanTourの創業者である吳懷紳氏は、今年で11回目の出展となる世界最大規模のB2B旅行展示会「ITB Berlin(ベルリン国際観光博)」に参加しました。そこで、現在の世界の旅行業界が「最新技術の導入」と「環境や地域社会への配慮」という2つの柱を軸に進化を遂げていると語りました。なかでも、生成AI(人工知能による旅行プラン作成など)の活用、環境負荷の少ない交通手段の導入、そして旅行先の文化や自然環境を尊重した“責任ある旅のあり方”が、国際的なトレンドとして注目されていると指摘しています。こうした流れを受けて、MyTaiwanTourでも、テクノロジーを活用した効率的で快適な旅行体験(いわゆるスマートツーリズム)と、台湾の文化や暮らしに深く触れる体験型の旅との融合を図りながら、より魅力ある商品づくりを進めています。これにより、台湾観光産業の価値をさらに高める取り組みを続けています。
2014年の設立以来、MyTaiwanTourは世界70か国以上から数十万人の旅行者を迎え、九份、平渓、宜蘭の茶園、新北市の菁桐歴史村などの人気観光地に加え、独自企画の「曙光包機(初日の出チャーター便)」や「環保天燈季(エコ天燈フェスティバル)」などで国際的な注目を集めています。さらに近年では、台北の夜景と、アジアのトップ50バーにも選ばれたBarMoodのカクテル体験を組み合わせた「移動酒吧(移動式バー)観光バス」を新たに発表し、旅の雰囲気を存分に味わえる新しい夜の観光スタイルを提案しています。
また、MyTaiwanTourは、国際会議や企業向けの招待旅行、展示会などのビジネスイベント分野にも力を入れており、台湾をそうしたイベントの開催地として、より魅力的に発信しています。
さらに、デジタルマーケティングにも注力しており、Facebook、Instagram、TikTokなどのSNSを活用して、若い世代への効果的なアプローチを実現しています。2024年には、ロンドンから総フォロワー数250万人以上を持つインフルエンサーグループを台湾に迎え、観光地を巡るだけでなく、現地の文化や人との交流も楽しめるようなツアーを実施。SNSを通じた発信によって、台湾の観光ブランドの国際的な認知度と影響力を大きく高めました。
吳懷紳氏は次のように語っています。
「インバウンド観光は、観光産業の“補完”ではなく、“進化”の鍵です。私たちは、台湾ならではの文化にじっくり触れられる体験や、現地の暮らしをリアルに感じられる旅、そして国際的なメディアでの発信を通じて、世界に台湾の魅力を伝えています。」
MyTaiwanTourはこの理念のもと、世界の潮流を見据えながら台湾ならではの魅力を掘り下げ、観光を通じて国際的な価値創出に取り組んでいます。今後も質の高い体験と持続可能な観光のあり方を追求し、台湾を世界の旅人にとって特別な目的地として発信し続けていきます。

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